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シード起業家によるピッチコンテスト。大賞は医療業界の働き方改革に挑むPleap(後編)
イベントレポート
#JAFCO SEED
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2024年5月27日(月)、ジャフコは、ジャフコとして初めてのシード起業家を主役としたスタートアップカンファレンス「JAFCO SEED 2024」をAWSと共催しました。
シード・アーリー期をメインに投資を行ってきたジャフコが、スタートアップカンファレンスを主催した背景には、シード起業家や起業を志す人がさらにチャレンジしやすい環境をつくりたいという想いがあります。後編では、Chatwork株式会社 代表取締役CEOの⼭本さん、株式会社 ココナラスキルパートナーズ代表取締役の南さん、ジャフコ グループ株式会社 パートナーの坂を審査員に迎え行った、5社によるピッチコンテストについて紹介していきます。
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ピッチコンテストの大賞であるJAFCO SEED賞はPleapが受賞。株式会社Pleapは、自社開発の音声認識AIによる医療カルテ自動作成サービスの開発を行う企業。共同代表取締役 中原氏のサービス開発の原点は、長時間労働による医師の過労死にあるという。時間外労働の多さは医療業界全体にはびこる悪習の一つであり、そこに強い課題感を覚えた中原氏は、医師の多くが時間を費やす事務業務の負担をへらすべく、『medimo』を開発した。
『medimo』では、診察前に録音開始ボタンを押すだけで、患者さんとの会話をAIがカルテ化。10秒ほどでSOAP(Subject、Object、Assessment、Planの順で診療情報を記載する方式)が完成するので、医師はその内容を電子カルテに貼り付ければよい。カルテ作成を行う医療クラークという職業が存在しており、これまでは医療クラークを活用している医師もいたが『medimo』は費用面でも優位性があり、医療クラークを雇用できない医療施設にとってリーズナブルなソリューションになると語った。
現在リリースして1年弱で全国70件の医療施設に利用されており、診察現場の欠かせないパートナーになっている。開業医の作業効率化から広げ、働き方改革の必要性がより求められる病院へと展開を目指す。
「医療現場における働き方が問題視される中で、『medimo』は現代の課題を上手く捉えたサービス。さらに患者さんと医師の会話がデータとして残ることは、言った/言わないなどのトラブル対応にも有効であるし、新たなビジネスチャンスにつながると感じた。」「現場で困っていることと、それに対する解決策が明確。その先のビジネス展開まで予感できた。未来を感じさせるプロダクト」との評価コメントが寄せられた。
株式会社アウトラウドは、BtoB営業支援AIサービスとエンタープライズセールス支援BPaaSの『Pocta』の開発を手掛ける。営業活動で使用するナレッジや社内資料の検索から、提案資料のシナリオ作成まで対応できるAIチャットを使ったインターフェイスにより、商談までの準備時間を削減し、業務プロセスを効率化するサービスだ。
特に力を発揮するのは、エンタープライズセールス領域。商談金額が大きくなるほど商談準備に時間がかかるという現場の課題を捉え、商談準備における「資料検索」「提案シナリオ検討」「資料作成」の3つのペインを解消。この3つのペインは朝澤氏がBtoB営業を20年以上経験する中で、感じてきた強い課題感でもあると言う。
『Pocta』導入により、商談準備の工数は約95%削減。引き続きエンタープライズセールス領域でAIサービスとBPaaSによる顧客獲得を推進する。最後に「AIで無駄を削減・効率化することで、人の強みを活かせる領域への注力が可能に。"人とAIの協業を常識にする"を実現する」との言葉で締めくくった。
ニヒンメディア株式会社は、日本の医師のためのAIプラットフォームを提供する企業としてスタート。創業者の安藤氏は、世界トップのヘルスケア企業をサポートしてきた経験がある。そこで目にしたのは、医師は激務の中、最も勉強が求められる仕事であるにも関わらず、多くの医師は言語の壁や検索の難しさにより医学文献を読むことに困難を感じている現状だ。
同社が提供するプラットフォームでは、治療のエビデンスや薬剤情報など医学情報に関する質問がAIチャットによりできるようになっており、日本の医療語彙・医療データに特化した回答を得ることができる。また数理モデルを用いて医師ごとにパーソナライズされた文献を推奨する他、サマリーによって読むべきかの判断も瞬時にできるという。
導入テストに参加した医師からは「求める情報に1~2分でたどり着ける」との声が寄せられており、安藤氏は「今までにない、日本の、医療向けのAIプラットフォームで、差別化された体験を提供する」と語った。
株式会社EQUESは、東大松尾研発のAIスタートアップで、最先端のAI技術を用いながらソリューション開発・提供を行う。その中で、今回扱うテーマは「医薬品製造における品質保証効率化AIの開発」だ。
創業者の岸氏は、医薬品製造は厳格な「GMP」基準で品質管理されており、その中で文書記録により管理を行うのが品質保証業務になるが、現状その業務は増加の一途だと語った。結果、品質保証を担う人材不足や「GMP」違反による業務停止措置などが課題になっている。
EQUESは大規模言語モデルやEQUESアルゴリズムを用いて、この品質保証業務を効率化するAI開発に着手している。現在は企業ごとの課題を解決するための伴走型プロジェクト開発に加えて、医薬品製造の手順を変更する際に提出が必要な「変更申請書」の自動生成機能サービスを製薬会社に対しトライアル提供中。文書作成時間が70%減という結果が出た。今後の展開として、開発・製造などすべての部門につながる品質保証業務で実績を残し、他部門へと拡大していきたいと語った。
「マーケティング」 「クリエイティブ」 「テクノロジー」「データ」の4つの軸から、ブランドの販売戦略をサポートを行う株式会社chipperの十時氏からは、生成AI 特化のワークフローツールについての話があった。
同社は属人性の高い業務領域の組織課題の解決として、エース人材の業務プロセスをワークフロー化することで、全社員をエース人材へと育成できるのではないかと考え、生成AI 特化のワークフローツール『Prompt Tree』を開発した。テスト導入においては、新商品企画の提案効率が10倍に。スキル・経験が不足している若手社員においても同等の成果を生み出すことができたという。
ビジネス展開については「初期はBPaaS型でハイタッチな支援とセットでサポートし、IT系のエンタープライズ企業を中心に実績とユースケースの作成を進める。全社員が成果を生み出す組織育成の一助となる」と語った。
審査員からは「5社全てが生成AIを活用したビジネスだったことからも、生成AI全盛期であることを感じた。だが、生成AIを使えばスタートアップになるわけではない。あくまでもツールであり、そこから何ができるのか?次にどのような面白いビジネスにつながるのか?まで見せる必要がある」とのコメントがありました。
またプレゼンについて「プレゼン能力は非常に重要。プレゼンへのこだわりは、UIやプロダクトへのこだわりと同義だと思う。分かりやすく伝えるスキルを高めていけると、もっと事業を練り込んでいける」との話がありました。
JAFCO SEED賞は、AIによるカルテ自動作成で医療業界の働き方改革に挑むPleapが受賞。また企業賞として、ジャフコ投資先である株式会社カンリー(事業内容:Googleビジネスプロフィール一括管理SaaS「Canly(カンリー)」の開発・提供)、株式会社SoVa(事業内容:新しい形の会計事務所「バーチャル会計事務所SoVa」の運営)、株式会社Spir(事業内容:社外との日程調整が簡単に行えるカレンダープラットフォーム「Spir」の開発、提供)からそれぞれ賞と景品が贈られました。
カンファレンス最後は懇親会を実施。シード起業家、エンジェル投資家、大手事業会社、キャピタリストの方々がカジュアルに交流することで、事業推進に向けた新たな出会いの場となりました。
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