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What’s JAFCO?
お知らせ
日本から世界を牽引するスタートアップを。シード起業家が主役のカンファレンス「JAFCO SEED2024」を初めて開催(前編)
イベントレポート
#JAFCO SEED
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2024年5月27日(月)、ジャフコは、ジャフコとして初めてのシード起業家を主役としたスタートアップカンファレンス「JAFCO SEED 2024」をAWSと共催しました。
シード・アーリー期をメインに投資を行ってきたジャフコが、スタートアップカンファレンスを主催した背景には、シード起業家や起業を志す人がさらにチャレンジしやすい環境をつくりたいという想いがあります。カンファレンスでは、国内外の最新トレンドをテーマにしたパネルディスカッションやピッチイベント、大手事業会社やエンジェル投資家と交流できるミートアッププログラムを実施。182名が参加し、起業のアイデアのヒントを得たり、事業を前進させる交流もありました。
本記事の前編では、「⽣成AIビジネスのスタートアップの参⼊機会」と「トップキャピタリスト注目のシード領域」についてのパネルディスカッションを紹介。後編では、5社によるピッチコンテストについて紹介していきます。シード起業家によるピッチコンテスト。大賞は医療業界の働き方改革に挑むPleap(後編)
「⽣成AIビジネスのスタートアップの参⼊機会」をテーマにパネルディスカッションを実施。モデレーターにアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社(AWS)の安田さん、登壇者3名と議論を深める場となりました。
「市場機会の見つけ方」というテーマでは、株式会社miiboの功刀さんからは、「当社は2020年から生成AIビジネスを立ち上げたが、当初はそこまでビジネスチャンスを感じていたわけではない。誰でも会話型AIが作れたらという想いから、ノーコードで会話型AIを構築できるプラットフォーム『miibo』を立ち上げた。事業展開で重視しているのは、新しい技術の波に乗っていくこと。あらゆるLLMが開発されていく中で、アプリケーションレイヤーが実装すべき汎用的な機能を考えている」と話がありました。
Stability AIのヴァグレ セドリックさんは、「我々はオープンソースのコミュニティから生まれた会社なので一般的な企業とは少し異なるかもしれない。エンジニアたちの興味・関心と挑戦があって、盛り上がっていった経緯がある。その中で大事にしてきたのは、各国に最適化されたモデルであること。それぞれの国の文化にフィットした画期的でオープンなAIモデルを形にしている」と語りました。
続いて株式会社Preferred Networks共同創業者で最高研究責任者の岡野原さんからは「生成AIビジネスは黎明期。ディープラーニングやクラウドでも同じ体験をした。そういう意味で、生成AIの領域は、これからユーザーや開発者が思いも寄らないビジネスを生み出すのだろう。良いスタートを切れることが重要」との話がありました。
ヴァグレ セドリックさんから「ここから生成AIの活用法が大きく変化するだろう。テキストから画像生成といった使われ方ではなく、ビジネスのアプリケーションに組み込まれていく」と語り、功刀さんは、「LLMの汎用性が高まることで対応範囲が広がる。例えば、営業のChatbot、CSのChatbotといったそれぞれの領域別のAIを用意する必要はなくなり、1つのAIが一気通貫のコミュニケーションを取ることでコンテクストを読んだシームレスな対応が可能になる。コンテクストを引き継ぎ、営業であり、CSであり、そこからエンゲージメントを高める施策も行うことができるだろう」と解説。
岡野原さんからは「生産性向上という意味合いから変化し、機械同士がコミュニケーションを取り、AI自身が課題を発見し解決していく形に変わっていくだろう。コストをコントロールしながらインフラとしての価値を見出していく視点が必要ではないか」との話がありました。
功刀さんからは「生成AIビジネス黎明期において注意しているのは、とにかく振り落とされず走り抜けること。LLM開発を行わない我々にとって、LLMをカスタムしていくだけではリスクが大きい。プロダクト化する上で必要となる技術要素を見極め、根を張り、それをサービスとして提供することを目指している」との話がありました。
岡野原さんからは「未知の分野であるからこそ、特に重要となるのは人材だ。弊社では、ある専門性に注目して採用を進めた人材が、他の分野でも活かせる強みを持っていると分かり、新たな事業につながったケースがある。優秀な人材と事業の組み合わせがヒントになると思う」と語り、ヴァグレ セドリックさんは、「人材でいうと、私たちの仲間は世界各国で活躍している。住んでいる場所だけじゃなく、文化も考え方も違う。この壁を乗り越えて、互いに理解できれば、世界のトップタレントを採用でき、素晴らしい会社になっていく」との話がありました。
モデレーターの安田さんは、「生成AIビジネスは黎明期であり、驚くべきスピードで進化している。だからこそ、世界の優秀な人材をつないでいくことが事業立ち上げの上でも大事なポイントになるのだろう」と締めくくった。
続くセッションでは、インキュベイトファンド代表パートナーの赤浦さん、East Ventures パートナーの金子さん、ジャフコ グループ株式会社 パートナーの藤井が登壇。トップキャピタリストが注目するシード領域について議論を交わす場となりました。
最初のテーマは、注目する領域・テクノロジー・プロダクトについて。赤浦さんは「私が注目する領域は、ディープテック。宇宙、半導体関連などハードウェア系になる。その理由は、世界と戦う上で大きなインパクトを残せる規模感。IT業界を遥かに上回ることは間違いない」と語り、藤井は「海を渡れるサービス・プロダクトに注目している。過去の歴史から振り返ると、成功事例といえるのは車やアニメやゲームなど。全体的にパッケージ化されたものといえる。現地で立ち上げていくより、日本から世界に売っていくというモデルに可能性を感じている」との話がありました。
一方で、金子さんからは「事業領域やプロダクトをそこまで決めすぎないことを大事にしている。最も重視しているのは起業家の方がどんな想いで事業に取り組み、どんな仮説を持っているかという部分。そこに共感できる起業家の方であれば、事業が難しくても投資することもある」と語りました。
次のテーマは、「シード期における投資ポイント」について。藤井は「レイター期であれば事業実績を見ていくことになるが、シード期においては実績がない。そこでポイントとしているのは、やはり仲間。狙うマーケットに対して、どういう人材で攻略しようとしているのかは重要」と語り、赤浦さんからは「パートナーとして共に走っていくので、起業家との相性は非常に大事。ベースにあるのは、"自分が好きだ"と思える起業家かどうか」との話がありました。
最後のテーマは「記憶に残っている成功事例」について。藤井は「転職サイトの運営等を手掛けるビズリーチをグループに持つビジョナル株式会社を挙げた。マンションの一室で事業を立ち上げていた時の出会いになるが、仲間集めがずば抜けていた。また他社と違っていると感じたのは、競合としていた海外企業に自ら足を運んでいたこと。ネット情報や二次情報ではなく、自分で情報を取りに行く姿勢に感銘を受けたことを覚えている。単純なことだが、そこまで行動できる起業家は少ない」との話がありました。
赤浦さんは「日本の航空宇宙企業である株式会社ispaceを挙げたい。代表取締役の袴田さんは幼い頃に観たスターウォーズに魅了され、宇宙開発を志した方。非常に真面目で、誰からも愛される起業家」と語り、金子さんからは「印象に残っているのは、電動マイクロモビリティのシェアリングサービスを運営する株式会社Luupとの出会い。ハードウェアを設計するところも含めて壮大な計画が、50枚ぐらいのスライドにまとめられていて、その資料の完成度が圧倒的だった。現在は、そこで描いていたロードマップ通りに実現している」との話がありました。
最後に、藤井からは「日本国内に閉じることなく、海を超えグローバルに世代を代表する企業を目指してほしい。今までの感覚でIPOを目指すのではなく、大きなところを見据えて、共にディスカッションできたら嬉しい」という参加者へのメッセージがおくられた。
また、「Meet UP 会場」では、大手事業会社やエンジェル投資家とシード起業家が積極的に交流。事業を前進させるための出会いの場となりました。
後編では、5社によるピッチコンテストについて紹介していきます。
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