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お知らせ
起業家のリアル体験を聞いた「失敗調査」
起業家の失敗学
#バブソン大学
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ジャフコ グループでは2021年3月22日から3月26日にかけて、投資先及び接点のあるスタートアップ起業家60名に対し、「起業の失敗に関する実態調査」を実施いたしました。本調査は、各起業家の「失敗」や「情報収集」に関するもので、「&JAFCO POST」における連載「起業家の失敗学」の記事作成の一貫として実施したものです。この調査で得られた情報を元に、より起業家の方々に役立つコンテンツ作りを行っていきますが、本調査結果自体も公開することで、スタートアップ起業家および、起業家予備軍の方にとって役立つ情報となれば幸いです。
<調査概要>調査タイトル:「起業の失敗に関する実態調査」調査主体:ジャフコ グループ株式会社調査対象:スタートアップ起業家60名調査機関:2021年3月22〜26日調査方法:インターネット調査アンケート回答者の属性:起業家の事業領域については、「ITセクター」が9割
「事業ステージ」としては、「シード、シリーズAで数千万円~2億円程度の調達を完了」された起業家が約半数。エクイティ調達の前段階の会社が4割程度になりました。
起業家の「年齢」については、20代、30代で約9割を占める形となっています。
ここからアンケート結果をご紹介していきます。まず起業家の求める「情報」についてです。起業家へ「経営を行う上で知りたいと思う情報」について聞いてみると、1位が「事業」(71%)と高く、次いで「人」(53%)、「お金」(45%)。起業家が知りたい情報は「ヒト、モノ、カネ」の3つに集中していることがわかりました。
また、それぞれ具体的にどのような情報を求めているのかを聞いてみると、「資金調達」が1位で17件(28%)。2番目に多かったのが、「組織」で13件(22%)。ついで「採用」と「他社事例」が12件(20%)と同数3位となりました。ジャフコの実施するアンケートということで、偏りが出てしまってるのかもしれませんが、起業家にとって、事業を継続・成長させていくための「資金調達」が最重要事項であり、それを実行している「人と組織」についても悩みを抱えているという結果になりました。
実際の回答をいくつかご紹介すると、・過去の類似事業が行った良い手法・ダメな手法などの事例・他社での成功事例や失敗事例など/顧客が抱えている隠れたニーズやペイン・ベンチマークとなる企業のシード〜レイターまでの成長過程と失敗等、かなり具体的な「他社事例」を求めている声が多く寄せられました。
次に「情報収集の方法」について聞いてみると、「web」や「知人から情報を仕入れる」と答えた起業家はそれぞれ約8割、「SNS」が65%で続きました。忙しいスタートアップ起業家だからこそ、WEBやSNSを中心に情報収集し、人脈を活用して口コミでの情報収拾を重視している人が多いことがわかります。一方で、2人に1人が「書籍/雑誌」から情報収集しており、アナログなツールもまだまだ信頼性は高いソースとなっていることが伺えます。
一方で、「欲しい情報を十分に入手できていると思うか?」と聞くと、約7割の人が「不十分」と考えていることが分かりました。
また、当連載のテーマである「失敗」に関する情報の必要性について聞いてみたところ、約9割の方が知りたいと回答しました。多くの方が求めているだろうと仮説を持っていましたが、9割越えの結果は驚きでした。
では、起業家は、どのような失敗に関する情報を求めているのでしょうか。自由回答を元に集計した結果、最も多かったのが、「他社事例」で19件(22%)。次に「資金調達」についてが13件(22%)、「人と組織」についてが12件(20%)という結果になりました。前述のとおり、「他社事例」についてのニーズが高いことが見て取れます。
「他社事例」については、・「ニーズ検証からプロダクトのオンボーディング(PMF)する際にぶつかった壁と解決策を知りたい」・「事業の立ち上げ時点での失敗や、立ち上がったものの伸び切らなかったケース、その理由について知りたい。」・「事業グロースの仮設と失敗した理由」といった声がありました。
また、「人」に関するものの中には、・採用にあたり、Culture Fitに失敗した例・組織が拡大していく中で、規模に応じたマネジメントが必要になると思うが、それぞれの規模でよく当たる課題や壁、失敗などについて知りたい。といった回答がみられました。
なかには、「人・事業・お金に関する意思決定(施策のアクション)が正しかったのか、正しくなかったのか?を自己肯定バイアス抜きに、施策から半年〜1年くらいが経過して後に起業家が振り返るコンテンツなどは見てみたい」「あらゆる失敗談が参考になるので全て知りたい」「何でも聞いてみたい」という声もあり、様々な視点で「起業の失敗」に関する情報を求めていることが分かります。
これらの失敗は、我々の投資先においても、よくある失敗事例です。チャレンジし続ける限り失敗は避けて通れませんが、事前に失敗のケースや、失敗の兆候を知ることで、出来る限り予防したいという経営者のリスク回避意志の現れと言えるのではないでしょうか。
最後に、アンケート回答者である起業家の方が実際に経験された失敗について見ていきましょう。
最も多かった失敗は、「人」についてで37件(68.5%)。ついで「事業」で32件(59.3%)という結果になりました。より、具体的な項目を見てみましょう。(自由回答)
「採用」に関する失敗が15件(25%)と最も多い結果となりました。回答例をご紹介すると、・採用した人が、組織のコミュニティーに与える悪影響を見積もれなかった・人→事業→お金の順番に、連鎖してうまくいかなくなった・採用すべき人でない人を採用した/抜擢すべき人材を抜擢しなかった等といったものがありました。
また最後に「無回答」の割合が17件(28%)と多かった点も印象的でした。これまで見てきた様に、他社の失敗事例について具体的な情報を求めている一方で、自身が経験した失敗いついては、失敗経験の事実や大分類への回答はしてくれるものの、詳細な内容についての回答は、やや減少したのです。「失敗」に関する情報は、非常に多くの起業家に必要とされているにも関わらず、まだまだセンシティブに捉えられており、丁寧に声を拾っていかないと、なかなか出てこないようです。
いかがでしたでしょうか?今回の起業家調査において、印象的だったのは以下3点です。
① 経営を行う上で理論だけでなく、具体的な他社事例を求めている起業家が多い。② 「他の起業家の失敗」に関する情報を知りたい起業家は、90%を超える。③ 実際に経験したことのある失敗で最も多いのは、「採用」。
「失敗」に関する情報は求められているものの、不十分で、特に体系的な情報だけでなく、他社事例の様な具体的なケースを求めている起業家が多いことがわかりました。本調査の結果を踏まえ、今後はより具体的な失敗に関する情報について、インタビューや、イベント等を通じて、届けていければ考えています。
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