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HR戦略

スタートアップHR責任者のコミュニティ「JAFCO HRコミッティ」創設

#HRコミッティ

2021年1月にスタートした「JAFCO HRコミッティ」。ジャフコの投資先企業でHR戦略に携わるメンバーが、各自話したいテーマを持ち寄りオンラインでディスカッション。スタートアップにおけるHRに関する悩みやナレッジを共有し、現場のリアルな知見を発信していきます。では、そもそもなぜHRコミッティを設立したのか。発起人兼ファシリテーターを務めるビジネスデベロップメント部HR支援チームの金沢慎太郎、西中孝幸に想いを聞きました。

【プロフィール】
金沢慎太郎（かなざわ・しんたろう）
株式会社ワークスアプリケーションズに入社。2017年にエッグフォワードに参画。執行役員に就任し、多数企業における組織課題・人材課題に取り組んできた。現在はジャフコにて、投資先のバリューアップを行うべく、スタートアップの組織・人材開発支援に従事。

西中孝幸（にしなか・たかゆき）
ベンチャー投資、M＆Aアドバイザリー業務、投資先支援とVC業務に幅広く従事。
10年以上、スタートアップと大企業とのアライアンスに取り組んでおり、スタートアップと大企業との協業に関して豊富な協業実績を保有。

HRコミッティは、生ものであるHR課題を共有する場

ーHRコミッティ発足のきっかけを教えてください。

金沢　事業のグロースに向け、組織の拡大に伴う人材戦略の立案、人事評価体制の整備は、どの企業にとっても必須課題です。ステージごとの悩みは多岐にわたり、課題はすぐに陳腐化します。生ものであるために、その最先端の情報共有の場に意味があると考えました。

そこで、ジャフコの投資先であるスタートアップ、ベンチャー各社に、どんなHR課題があるのか。HR責任者の皆さんと、テーマを持ち寄ってディスカッションする機会を設けようと、HRコミッティを発足しました。

組織戦略に紐づいた人材戦略の立案から実施まで、一気通貫で対応

ージャフコは「HR」領域にどう向き合ってきたのでしょう。HRコミッティをリードする上でどんな知見を持っていますか。

金沢　ジャフコには、投資先企業への採用支援を専任で行うHR支援チームがあります。かつては営業支援の一環として行っていましたが、2017年より採用領域を切り離し、企業の個別の採用ニーズにも対応できるチームを発足。事業戦略に紐づいた採用方針の策定から、具体的な採用活動の実行、入社後の評価体制、育成計画まで、"人と組織"に関わる全領域に対応しています。

ー投資先事業への採用支援として、具体的な事例を教えてください。

西中　総合的な菌ケアサービスを展開する株式会社KINSとは、投資前から組織戦略に深く関わってきました（※2020年10月にジャフコグループより3億円の資金調達を完了）。代表取締役の下川穣さんとは、投資前から理想の組織像についてディスカッションを重ね、投資実行後に、そのディスカッション内容をベースに採用支援をスタート。投資後3カ月で、重要ポジションのマーケティング責任者を採用することができました。

ほかにも、ジャフコが2019年に投資したＥＣ関連のスタートアップ企業では、投資担当者が中心となり、事業戦略に基づいた採用計画を立案。事業責任者3名の採用に向け、あらゆる採用手法を検討した結果、人材紹介会社（エージェント）への1本化を決めました。

そして、実際の採用活動においてもジャフコの投資担当者が窓口となり、約40人の候補者と面談を実施し、組織風土とのマッチングを精査して絞り込んだ結果、現事業責任者3名中2名をジャフコ経由で採用することができました。

加えて、採用プロセスを通じて出会った方が、今後の投資先の組織拡大を見据えたときに、必要な方だと確信したため、当初なかったポジションでしたが、「こんな優秀な方がいる。この方のために、このポジションを作っても採用すべきだ」と経営陣に相談して、コーポレートサイドで採用することに。今では事業拡大に欠かせないメンバーになっています。

こうした、目指す組織や事業目標から逆算した採用支援は、ジャフコが長く力を入れ、ノウハウを蓄積してきた分野です。今回のHRコミッティの発足により、投資企業先の最新状況を発信することは、投資先の企業価値を高める採用支援を進める上で、貴重な示唆になると考えています。